この海の向こうから、
誰が来たんだろう。

約6000年前、海はもっと内陸まで広がっていた。

この町は、これからどう変わるんだろう。

洲崎の集落と三河湾を望む風景
FIELD STUDIES IN MIKAWANISHIO

2027年3月26日(金)・27日(土)・30日(火)の3日間
高校生中心|15名程度|参加無料

この町には、答えの用意されていない謎がある。

三河学とは

AIの爆発的な進化や気候変動によって、地球環境も社会も大きく変化している今、これからの未来をどう考えればいいのでしょうか。

いま自分たちが立っているこの土地も、約1万年という長い時間で見れば、海の位置も、人の暮らしも、移動のしかたも、社会のかたちも大きく変わってきました。

三河学は、そうした長い時間の変化を手がかりに、これからの自分たちの暮らしや社会を考える、高校生のための探究学習プログラムです。

実際の場所に立ち、地形や古墳、神社を見る。資料を読み、人の話を聞き、AIも使う。過去と現在を行き来しながら、自分なりの問いを深めていきます。

1万年という時間軸で土地の変化を見ることで、いまという時代を少し離れたところから見直してみる。そこから、自分は何を学ぶべきか、何を考えるべきか、これからどう生きていくのかを考える。

それが、三河学です。

最初は、家の近くの地名でした。

僕が暮らしているのは、西尾市東幡豆町の洲崎です。

あるとき、ふと思いました。

「洲」と「崎」って、どういう意味なんだろう。

洲は、砂などがたまってできた土地。
崎は、水辺へ突き出した場所。

でも、いま家のまわりに広がっているのは、田んぼや住宅です。

昔、このあたりまで海だったのだろうか。

そこから、地名を見直し、地形を見直し、
古墳や神社、海の交通を調べるようになりました。

すると、知っているつもりだった西尾が、
少しずつ違って見えてきました。

車で見れば、幡豆は半島の先にある。
でも、もし海が「行き止まり」ではなく「道」だったとしたら。

町は何も変わっていない。

変わったのは、自分の見え方でした。

藤野貴教|西尾ミライ新聞 発行人

洲崎の田んぼに立つサギ

知っている町を、もう一度読む。

三河学で起きるのは、町が変わることではありません。

同じ場所が、違って見えてくることです。

三河学は、知らない町へ行くプログラムではありません。

知っている町を、もう一度読むプログラムです。

その手がかりを、自分の問いで追いかける。

AIにも聞く。岩瀬文庫で古い資料にあたる。人の話を聞き、その場所に立って確かめる。

見つけたことも、まだ謎のままのことも、自分の言葉で編んでいく。

三河・西尾そのものを教材に、暮らしてきた土地を自分の目で読み直す3日間。それが、三河学です。

知っている町が、読める町になる。見慣れた海・島・道・古墳・神社・地名に問いが生まれることで、同じ町を読み直す図解

AIがあっても、謎はなくならない。

AIに聞けば、町の謎にも答えらしいものが返ってくる。

でも、知れば知るほど、次の「なんで?」が生まれる。

伊勢から海を渡り、三河の地にやって来たのは、どんな人たちだったのだろう。

いまは建物や道路が並ぶ名古屋の低地も、西尾の中心市街地のあたりも、はるか昔には海が入り込んでいたという。

その頃、人はどこに住み、どうやって行き来していたのだろう。海を渡って、何を運び、何を伝えたのだろう。

いま立っている場所に、まったく違う世界があった。

そう思うと、見慣れた町が、急に不思議な場所に見えてくる。

そして、こんなことも考えたくなる。

昔の町がいまと違っていたのなら、これからの町だって、いまとは違う姿になるかもしれない。

過去の謎を追いかけることは、まだない未来を想像することにもつながっている。

問いは、こうやって動いていく。見る、仮説をぶつける、自分の問いで歩く、編む、最初の『なんで?』をもう一度見る、という探究の流れ

実際に参加する3日間

DAY 1の前に|いつもの町を、1枚だけ。

「これが自分にとっての西尾だ」と思うものを、写真に1枚撮ってきてください。

景色でなくてもかまいません。道でも、駅でも、店でも、家の近くでも。

なぜそれを撮ったのか、理由は一言だけ。

その写真をDAY1終盤で見返し、最後の日にも、もう一度見返します。

DAY 1|見る|3月26日(金)

この岬に、なぜ神社があるんだろう。

西尾市吉良町、宮崎海岸の近く。三河湾を見渡す岬に、幡頭神社があります。

まずは、ここから海を見てみる。

昔、この海を渡る人は、どこから来て、どこへ向かったのだろう。なぜ神社は、この岬にあるんだろう。

自分の目で見て、考えてみる。

昼食のあとにはAIにも聞きながら、寺部城へ。時代が変わると、この土地の見え方はどう変わるだろう。

幡頭神社の鳥居越しに三河湾を望む

DAY 2|確かめる|3月27日(土)

佐久島の石が、なぜここにある?

西尾市東幡豆町の丘の上にある、とうてい山古墳。

ここには、佐久島の石でつくられた石棺が残っています。

誰が、どうやって、なぜ海を越えて運んだのだろう。

昨日、海を見て想像したことを、今度は目の前に残る石から考えてみる。

西尾市資料館と西尾城で時代をたどり、岩瀬文庫では古い資料にあたる。

AIにも自分たちの考えを問い直してもらう。

どこまで分かった? まだ何が分からない?

自主FIELDWORK|3月28日(日)・29日(月)

気になった場所へ、自分で行ってみる。

2日間で見つけた「なんで?」の続きを、自分で確かめに行こう。

気になった場所へ行ってみる。誰かに話を聞いてみる。

自分のスマホのAIに質問して、次に何を確かめればいいか考えてもいい。

ひとりでも、家族や友人と一緒でも。

写真一枚でも、誰かから聞いた一言でも、まだ分からないことでもいい。

DAY 3には、自分で見つけたものを一つ持ってこよう。

28日・29日のどちらか、30分〜半日程度でOK。2日間ずっと活動する必要はありません。発表資料の作成も不要です。

DAY 3|3月30日(火)

この町は、これからどう変わるんだろう。

海を見た。
石を見た。
古い資料を読んだ。
自分の足でも歩いてみた。

すると、いま目の前にある町が、ずっとこの姿だったわけではないことが見えてくる。

海だった場所が陸になった。
道が変わった。
人の移動も、仕事も、暮らし方も変わってきた。

だったら、いまの「当たり前」だって、ずっとこのままとは限らない。

AIは、これからどこまで進むんだろう。
気候が変わったら、この海や町はどうなるんだろう。
20年後、ここで働くこと、学ぶこと、暮らすことは、どう変わっているんだろう。

DAY3は、正しい未来を当てる日ではありません。

この土地が変わってきた長い時間を手がかりに、まだ誰も知らない「これから」を想像する日です。

そして最後に、自分にも問いを返す。

その未来で、自分は何を知りたい?
何を学んでみたい?

三河学に参加する

参加する日
2027年3月26日(金)・27日(土)・30日(火)
時間
各日 10:00〜16:30予定
自主FIELDWORK
3月28日(日)・29日(月)のどちらか都合のよい時間
30分〜半日程度でもかまいません。
対象
高校生中心
中学生も希望に応じて参加できます。
定員
15名程度

応募多数の場合は、参加への意欲・志望度を確認したうえで参加者を決定します。確認が必要な場合は、応募後にこちらからご連絡します。

参加費
無料
企業協賛によって企画・運営費を支えます。
移動
公共交通+運営側車両
申込
申込フォーム準備中

お問い合わせ
contact@nishio-mirai.jp

各日の行き先と集合・解散

  • DAY 1・3/26|三河鳥羽駅 → 幡頭神社 → Goofy(昼食)→ 寺部城 → ISECHI HAZU → 西幡豆駅・16:30
  • DAY 2・3/27|こどもの国駅 → とうてい山古墳 → 西尾市資料館・西尾城 → 西尾市歴史公園(昼食)→ 岩瀬文庫 → 西尾駅・16:30
  • DAY 3・3/30|西尾駅 → 岩瀬文庫(地階研修ホール予定)→ 西尾駅・16:30

詳細な集合案内は実施前にお知らせします。

藤野貴教

この時間をつくる人

教える人ではなく、一緒に確かめる人として。

藤野貴教
西尾ミライ新聞 発行人/overQ

幡豆の海辺に暮らし、西尾ミライ新聞を発行しています。

2007年に人材育成会社を立ち上げ、企業の人材育成や組織づくりに携わってきました。

2017年には『2020年人工知能時代 僕たちの幸せな働き方』を出版。西尾市のスマート自治体推進アドバイザーも務めました。

現在は、海や鉄道、まちの未来を、現地を歩き、資料を読み、人の話を聞きながら取材しています。

三河学では、歴史の正解を教えるのではなく、高校生と同じ場所に立ち、同じ「なんで?」を一緒に確かめたいと思っています。

この学びの背景

三河学は、特定の教育機関から認定・推薦を受けたプログラムではありません。

ただ、「自分で問いを持つ」「AIの答えも疑う」「資料や現地で確かめる」「身近な土地を読み直す」という学び方には、現在の教育をめぐるいくつかの考え方と重なる部分があります。

参加について

歴史に詳しくなくても参加できますか?

はい。歴史の知識を競うプログラムではありません。「これは何だろう」と、自分の目で見るところから始めます。

AIを使ったことがなくても大丈夫ですか?

大丈夫です。AIを上手に使うことが目的ではありません。必要な使い方は、プログラムの中で一緒に試します。

スマートフォンがなくても参加できますか?

スマートフォンの有無だけで参加可否は決まりません。自主FIELDWORKでAIを使うことも必須ではありません。端末や事前写真について心配がある場合は、申込時にご相談ください。

自主FIELDWORKは、一人で行くのですか?

一人でも、家族や友人と一緒でもかまいません。28日・29日のどちらか、30分〜半日程度でも大丈夫です。

応募が定員を超えた場合はどうなりますか?

応募多数の場合は、先着順ではなく、参加への意欲・志望度を確認したうえで参加者を決定します。確認が必要な場合は、応募後にこちらからご連絡します。

雨の場合はどうなりますか?

通常の小雨だけで、自動的に中止するわけではありません。

西尾市で、屋外活動や移動の危険に関わる警報・注意報が出た場合は中止します。

DAY 1またはDAY 2が中止になった場合は、その日の内容だけを飛ばして予定どおり先へ進むのではなく、学びの順番を保てるよう全体日程を再調整します。

具体的な判断基準と連絡方法は、参加者へ事前にお知らせします。